2023-3-22

あんしん先生blog24 「脳梗塞」

だいぶ暖かくなってきましたね。マスクの着用が個人の判断に任されるようになりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

皆さん、脳梗塞についてご存知でしょうか。脳内の血管が詰まることで生じる脳血管障害のことです。脳に血流が行き届かなくなり脳の細胞が死んでしまう状態のことです。あの長嶋茂雄さんも脳梗塞になられた方の1人であることは多くの方がご存知だと思います。

日本人の中での死因(2021年)では老衰に次ぐ第4位に当たるのが脳卒中(脳血流障害)であり、大まかに脳梗塞、脳出血、くも膜下出血に分かれます。その中でも過半数以上を占めるのが脳梗塞です。

脳梗塞は基本的に様々な症状を起こし、後遺症も残ることが多い大変怖い疾患です。代表的なものは麻痺です。動かそうとしても体の一部(もしくは全部)が思い通りに動かすことができなくなることです。また、呂律がうまく回らないなどの構音障害が生じる可能性もあります。寒い時期は血圧が高くなり、脳出血や脳梗塞のリスクが高くなります。

脳梗塞は アテローム性脳梗塞、ラクナ性梗塞、心原性脳梗塞の3種類のタイプに分かれます。頻度の多い順番としてはアテローム性>ラクナ性>心原性となります。アテローム性脳梗塞は内頸動脈などの脳内においても太い血管が狭窄して血流低下を起こすものであり、症状としては徐々に進行することが多いです。ラクナ性梗塞は加齢や高血圧により脳内の微小の動脈が閉塞することで生じます。したがって症状としては突発から緩徐な発症となるため、無症状の場合もあります。心原性脳梗塞は、心臓の不整脈などによりできた心臓内の血栓が脳に飛んで脳の血管に詰まるものです。したがって、症状としては突然発症することが多いです。

脳梗塞の場合は発症時間が重要であり、早く診断をつけ、そのタイプに準じた治療を早く行うことができれば症状を最小限で食い止めることが可能です。そのためにも早急な対応が必要になります。基本的な治療としては血圧管理や脳を保護したりすることです。予防としては血圧を下げるために降圧薬の内服や塩分摂取制限をして運動することなどがとても大事です。
また、血管が硬くなったり、弾力性を失う状態になる動脈硬化を防ぐために食生活を見直したり、喫煙や飲酒などの生活習慣を整えることも予防医療としてとても大事です。
さらに年に1回の健康診断を受けることが大事です。何か異常を指摘された場合は症状の有無に関わらず放置せず、必ず専門の先生を受診するようにしてください。今からでも予防して注意していきましょう。

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